人手不足と言われる時代なのに仕事が見つからない、受からない理由を解説します

「高齢化で仕事がないと言われているのに全然仕事がない」

「ネットで人材不足と言われているのに就職試験が全然受からない」

「もしかして人材不足というのは嘘なんじゃ・・・」

こういった意見を耳にするようになりました。

時代は変わりましたね。

私が二十歳くらいの頃(10年以上前)では考えられない話です。

「人材不足と言われているのに仕事が見つからない・・・」

先に結論を言ってしまうと、人材不足なのは間違いないが、不足しているのは有能な人であり、使えない人材はたとえ人手不足でも必要ない。

というが現代の人手不足です。

高度経済成長期時代も人手不足と言われていたようですが、この時代と今と大きく違うのは「使える人材はめっちゃほしいけど、使えない人はいらない」という点です。

高度経済成長の時代はとにかく作業員が欲しいので「誰でも良い」という考え方です。

現在不足しているのはただの作業員ではなく知的生産性の高い人材、つまり「使える人材」です。

目次

現代の人材不足の特徴を掘り下げる

団塊世代の引退と少子化が相まって現代はかなり深刻な人材不足に苛まれています。

実際2018年1月~9月の間に人手不足で倒産した企業は299件にも昇ります。

2018年1月~9月の人手不足倒産(社員の離職や採用難などで収益が悪化し、倒産に追い込まれること)は299件発生し、負債総額は417億円でした。件数は3年連続で前年同期を上回り、2013年1月の調査開始以降の半期ベースでも最多を記録。2013年以降のピークは件数が340件、負債総額は541億円で、その更新が視野に入っています。

増える人手不足倒産…「社員を軽視している会社」の断末魔|幻冬舎 GOOD ONLINE

これ以外にも特に東京都内では、人手不足が原因で休業する飲食店や小売店が多数見られるようになりました。

現代は間違いなく人手不足の時代に突入しているわけです。

それでも使えない人材は必要ない

小売店や飲食店のアルバイトならともかく、フルタイムの正社員登用となると、どんなに人手不足でも使えない人材は求められません。

というのも現代の日本の雇用形態は未だに終身雇用の考え方が一般的で、一度採用したら会社は特別な理由なしに解雇が出来ない。

そのため採用側は非常に慎重になります。

加えて人手不足が相まって、求人募集をしても求職者が集まりにくい。

求職者を集めるために賃金を上げざるを得ない状況にあります。

知的生産性が求められるホワイトカラーの仕事(営業職などスーツを着てする仕事)やIT職などは、人材がすべてですから、採用する人によって会社への貢献度が大きく変わってきます。

使える人と使えない人では、会社への貢献度が10倍くらい変わってくることも少なくありません。

  1. 賃金を上げて募集しないと人が集まりにくい
  2. 雇う人によって会社への貢献度が大きく変わってくるので使える人材は高い賃金を払ってでも雇いたい

この2つの理由から、現在特に採用に力を入れている企業の賃金は全体的に上昇傾向にあります。

高い賃金を支払ってでも良い人を雇いたいと考える企業は使えない人材を採用したくありません。コストに見合わないからです。

例えば営業職、プログラマ、SEなどIT職は、人によって生産性が大きく変わってくるため、月20万で2人採用するよりも、月40万で使える人を1人採用した方が生産性が高いと考えます。

人事が有能な会社はそうやって高い賃金を出して有能な人をどんどん採用していきますが、人事が無能な会社は採用する人の賃金をあげようとせず、月20万で良い人材を探そうとします。

しかし人事が無能な会社も有能な人を求めるので、使えない人は雇いたくない。

結果的に生産性の高い人が雇えず最悪倒産に追い込まれてしまうわけです。

都市、地方ともに人材不足ではあるが・・・

人材不足は都市部だけの話ではないか?

と思われることも多いですが、少子高齢化は都市部以上に地方の方が深刻で、実は地方もやはり人材不足が深刻です。

ただ、地方の場合、そもそも業種が限られていることと、やはり賃金が低いということから労働者が敬遠しがちな求人が多いです。

例えば介護職は特に地方で明らかに人で不足となっていますが、最低限でも資格が必要なことと、そもそもやりたくないので除外しているという人も多いため、

「全体的に見れば仕事はあるが、求職者からするとないように見える」

という現象が起きてしまいます。

加えて雇う側もどんなに困っていても「できる限り仕事ができる人が欲しい」「不安のある人は入れたくない」と思っているので、50歳くらいの無職の人が面接に行っても落とされてしまうというケースが少なくないのです。

誰も雇いたいと思われない人は人手不足でも仕事がない

身も蓋もない話ですが、どんなに人手不足の会社でもやはり誰も雇いたいと思わない人材には仕事がありません。

また、人事が無能な会社も少なくなく(というよりも人材不足で倒産する会社は人事が無能すぎるだけ)、安くできる限り良い人を雇うとより好みしていることも多く見受けられます。

特に地方では、「高い賃金を払って良い人を採用する」という考え方を持っている企業が少ないため、有能な人でも仕事が見つかりにくいケースは多いと思います。

40歳を超える希少性のない人材は誰も雇いたがらない

使えるか使えないか、は実際に雇ってみないとわからないですが、年齢に関しては明確なので簡単に脚切りされてしまいます。

人手不足と言っても、世の中にはたくさんの求職者(仕事を求める人)もいるわけですから、あえて中高年を選ぶ必要もないんですよね。

  1. スキル、経験がない20代
  2. スキル、経験がある30代
  3. スキル、経験がある40代
  4. スキル、経験がない40代

この中で一番雇いたいのはやはりスキル、経験がある30代で、次いで①か③です。④のスキル、経験がない40代の人は採用されづらい。

どうすれば採用される人材になれる?

特に若い人(35歳以下)で全然採用されない人はまず自分の改善から始める必要があります。

特により好みしているわけではなく、面接で落とされてしまうのは面接の印象が悪いから。

書類選考、面接についてしっかり学んで対策を立てて挑めば必ず受かります。

関連記事:フリーターが正社員で採用されるための条件と採用までの道のりについて解説

問題は40歳以上の中高年。

40歳以上で未経験だと正社員の仕事は結構難しいです。

上述した通り、いくら人手不足といっても20代、30代の求職者がいるわけですからね。

40歳以上で定職に就きたいと考えるのであれば、地道に人脈を作りつつ派遣やパート、契約社員などの雇用形態からキャリアップしていくのが良いでしょう。

もっとも、40歳超えて定職に就けず困っている人が、そこから変わっていくのは難しいとは思いますが・・・

35歳までの人であれば小さい努力で結構なんとかなります。

希少性のある人材は仕事に困らない

逆にスキル、経験に希少性がありかつ需要もある人材は仕事に困ることはありません。

例えば、

「日本語ができてビジネスで使えるレベルの英語ができるマーケター」

という人材はかなり希少価値があります。

まず日本人でビジネスで使えるレベルの英語ができる人材が限られていますし、これに加えてマーケティングスキルがある人材はそうそう多くはありません。

こういったスキルを必要とする仕事は求人募集をしてもほとんど集まらないので、企業は採用に苦戦します。

英語とマーケティングスキルの両方を兼ね備えた人材は、40歳を過ぎても仕事に困ることはないのです。

他にも、

  • SNS運用経験
  • 広告運用
  • PR、広報
  • 開発、企画

などの経験に加えて、ウェブ業界の経験があれば採用したいと考える企業は無数に出てきます。

「経験を積む前に入社するのが難しい」

という場合は、できることから自分で始めてみるというだけでもスキル、経験を積むことはできますよ。

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