メンズ、レディースに関わらずファッション用語はたくさんあり、「何がなんだかわからない」と感じますよね。
ファッションアイテムの名称はコンピュータやオーディオ機器の名称と違い、あいまいでわかりにくいことが多いです。
例えば本ページで取り上げる「チノパンとスキニー」はそれぞれ「チノパンツ(略してチノパン」と「スキニーパンツ」という二種類のパンツ(ズボン)を指して分類されるのですが、ものによってどちらも当てはまる場合もあります。
本ページでは前半でチノパンツとは何か?について解説し、後半に基本的な選び方について解説します。
チノパンとはチノクロス生地のパンツ
チノパンは綿やポリエステル素材で作られたチノクロスという生地のパンツのことです。
チノクロスという生地は私服はもちろん、エプロンや作業着等様々な用途で使われているのでほとんどの人が一度は身に付けたことがあると思います。
下記の生地通販サイトでチノクロスの拡大写真がたくさん見れるので覗いてみてください。
生地・布の通販:9.チノクロス・ツイル無地(税込430円/1m)/ソフトチノ(税込734円/1m) 大塚屋ネットショップ 生地布地通信販売商品一覧
チノクロス生地のパンツはすべてチノパン
広義(広い意味)ではチノクロスで作られたパンツはチノパンとされることになります。
ちなみにチノクロスの素材が主に綿なので、チノパンは綿パンと呼ばれることもあります。
広い意味でチノクロス素材でできたパンツはチノパンになりますが、チノクロス生地のパンツをすべてチノパンと呼ぶわけではありません。
チノクロス生地であること以上に印象的な特徴が見られるパンツであればその特徴で呼ばれることが多いです。
スキニーパンツとチノパン
スキニーパンツとは極めて細いパンツのことを言います。スリムタイプよりももっと細く、脚のラインにピッタリ合わさるくらいです。※画像参照
スキニーパンツのスキニーは形状、形のことを言うため、そのパンツの生地は関係ありません。
そのため上述したチノクロス生地でできたスキニーパンツもありますし、デニム生地(ジーンズの生地)のスキニーパンツもあります。
チノクロス生地のスキニーパンツ厳密にはスキニータイプのチノパンとも言えますが、ファッション業界においてチノクロス生地であることは大きな特徴ではないため、一般的に単にスキニーパンツ(スキニー)と呼ばれます。
ちなみにデニム生地のスキニーは「デニムのスキニー」と呼ばれることが多いです。
- チノクロスのスキニー⇛単にスキニーと呼ばれる
- デニムのスキニー⇛デニムのスキニーと呼ばれる
ちょっとわかりにくいですが、ファッションのアイテムの名称は「強い特徴の部分が名称とされることが多く、弱い特徴は省略されることが多い」と覚えおくと良いと思います。
例えばジーンズは「青色系」が基本なので青色系のジーンズを「青いジーンズ」とは呼びませんが、黒やその他色のジーンズであれば「黒のジーンズ」等と呼びます。
チノクロス生地以外の特徴がないパンツをチノパンと呼ぶ
チノクロス生地のパンツでもスキニーであればスキニーパンツと呼びますし、膝の横にポケットが付いていればチノクロス生地でもカーゴパンツと呼びます。
膝丈くらいのハーフパンツをチノパンと呼ぶことはありませんしすごく太めのパンツはワイドパンツと呼ばれます。
生地がチノクロスであることは特徴として非常に薄いため、チノクロス生地のパンツは他に特徴が付くと、だいたいその特徴で呼ばれます。
よってチノパンとは「チノクロス生地以外の特徴がないパンツ」を指すことが多いです。
スラックスとチノパン
スキニーと同様チノパンとの分類わけが難しいパンツにスラックスがあります。
スラックスはチノパンと同様、おもにチノクロス生地で作られたパンツですが、一般的に生地が柔らかく、センタークリース(中央の折り目)が付いているものを指します。スーツのズボンのようなイメージです。
スラックスは「柔らかい」を意味しているので折り目よりも「柔らかい生地」という要素が強いです。
チノパンはどちらかというと生地が硬めで厚く、デニム生地(ジーンズの生地)に近いようなイメージです。
格好いいチノパンの選び方
チノパンがどういうパンツなのかだいたいイメージできたでしょうか。
ここからは実際に「どういうものを選べば良いのか」について解説します。
前述した通りチノパンは作業着やバイトの制服等でも使われることが多いため、失敗すると全然おしゃれに見えなくなってしまいます。
かっこよくおしゃれに着こなすためには下記のようなタイプのものを選びましょう。
- サイズに注意する
- 白は避ける
- ビンテージ加工等ファッション性の高いものを選ぶ
これらに注意して選べばチノパンをおしゃれに着こなすことができるでしょう。
中間サイズは避けよう
おしゃれに着こなす上で最も重要なことはやはりサイズです。
ズボンには股下の太さがそれぞれスリム(細め)、普通のストレートタイプ、ゆったりめのストレートタイプ等にわかれています。
オーソドックスなチノパンの場合、中間サイズの普通のストレートを選ぶとバイトの制服感が出てしまうことが多いです。
それはそれでかっこよく着こなすこともできるのですが、やはり難易度が上がります。
なのでチノパンは細めのスリムタイプか逆にゆったりしたデザインのものを選ぶと着こなせやすいです。
白のアイテムは難易度が高い
白のパンツは着こなすととてもおしゃれで格好いいですが、実は難易度が非常に高いです。
白いパンツというのは学校の制服や会社員のスーツ姿、仕事の作業着等で採用されていないため、人の目に不自然なものとして移り、(無意識レベルで)必要以上におしゃれチェックをされてしまいます。
おしゃれに自信があり、どんどん挑戦していきたいという人は白いチノパンも良いと思いますが、「無難にカッコイイ」くらいのレベルで良いよという人は避けるようにしましょう。
白系を選ぶ際は少し色の入った薄いグレーやクリーム色っぽいものを選ぶと使いやすいかも。
デザイン性の高いチノパンを選ぼう
ここまで解説してきた通り、チノパンは失敗すると作業着やバイト制服っぽい感じが出てしまうので、できる限りデザイン性の高いカジュアルなものを選ぶことをおすすめします。
例えば下画像のチノパンは程よいビンデージ加工、しわ加工が特徴的で、ベージュのものでもカジュアルに着こなすことができます。
また下画像のようなポケットがジップタイプになっているものなど、個性的な特徴が見られるチノパンはそれだけで程よいカジュアル感が出るので使いやすいです。
チノパンはジーンズと違い、上から下まですべて一色で統一されており、ダメージ加工やシェービング加工(色落ち加工)もありません。
そのためカジュアルさのないチノパンを履くと全くおしゃれに興味のない人のように見えてしまいがちです。
チノパンを選ぶ際は程よいヴィンテージ加工がされているものやジップやポケットが特徴的なデザイン性の高いものを選びましょう。
おすすめチノパン5選
最後に私服や仕事、バイトなどでも使いやすいおすすめのチノパンを5つ紹介します。
購入する際はサイズに注意しましょう。
improvesのスリムタイプチノパン
低価格ながらもしっかりした品質に定評のあるimprovesのチノパン。
スリムタイプのチノパンはシルエットがキレイでスタイルがよく見えます。
価格が非常に安く、生地もしっかりしているので、日常使いとして最適。
色は「ブラック」「オリーブ」「ネイビー」あったりが使いやすいです。「ベージュ」は多くの人が想像するダンボールに近い色ではなく、どちらかというとピンク色に近いものなのでご注意を。
ディッキーズのワークパンツ
ディッキーズのチノパンは生地がとてもキレイで高級感があります。
サイズのバリエーションが豊富で、かなり大きめのサイズもあるので安心。
カジュアルなシャツやロンTと組み合わせてストリートカジュアルっぽいコーディネートがおすすめです。
価格もリーズナブルなので毎日の仕事、普段着におすすめ。
バナナリパブリックのトラベラーチノ
GAP系列のアメリカ発のブランド、バナナリパブリックは上質なチノパンが揃っています。
リーズナブルなGAPに比べて少し高額(5,000円~1万円程度)になりますが、その分質感の良い生地で出来ていて、清潔感が倍増します。
サイズはウエスト28~34くらいまでは揃っているので、自分にぴったりのものを選びましょう。
カーハート ペインターパンツ
流行りのゆったりシルエットのチノパン。
カーハートはストリート系ブランドとして知名度が高く、人気のあるアイテムが揃っています。
サイズのバリエーションも豊富でかなり大きめまで揃っているので安心ですね。
提供しているカラーはいずれも自然で使いやすいものばかりなので、どれを選んでもおしゃれにカジュアルに着こなせると思います。
nudie jeans スリムタイプのチノパン
スウェーデン発祥の人気ジーンズブランド。
nudie jeansのパンツはデニムに限らず生地の品質がよく、形もキレイなので高級感があります。
スリムタイプのチノパンはかなりスタイルがよく見えるので、婚活やデートなどで活用してみてはどうでしょうか。
まとめ
以上まとめると、
- チノパンとはチノクロス生地のパンツ
- チノクロス生地以外特徴がないもの
- チノパンはバイト感が出やすいのでデザイン性の高いものを選ぶ
- 白とベージュは避けた方が無難
という感じです。
正直なところチノパンはジーンズと比べて着こなす難易度が高いです。
しかしトップス(上に着る服)にデニム生地のジャケットやシャツを着る時チノパンが合わせやすいので、何本か持っていると重宝します。
取り入れていきましょう。
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