メンズメイクが少しずつ注目されるようになり、メイクに興味を持つ男性も増えてきました。
一度くらい試してみてもいいかも、と考えている方も意外と多いのではないでしょうか。
一方、メイクはまだまだ女性のものというイメージが強いのも事実。
男性にはあまり情報が浸透していないため「何をどうすればいいのか分からない」という方も多いものです。
そこで、そんな方のために、メンズ向けメイクの基本中の基本をまとめました。
いったい何をどこまでやればいいのか、手順ごとに一から紹介します。
1.肌の土台を作るスキンケア
メイクといっても、いきなり肌に化粧品を使ってはいけません。
まずはスキンケアで肌の準備をする必要があります。スキンケアの三つのステップを見ていきましょう。
洗顔には泡タイプの洗顔料がおすすめ
まずは洗顔で肌の汚れを落とします。
洗顔は専用の洗顔料を使い、泡でやさしく洗うのがポイントです。
洗顔料は、プッシュすると泡で出てくるタイプのものがおすすめ。
チューブタイプや石鹸タイプもありますが、使う前に泡立てる手間が必要になります。
初心者のスキンケアは、何より習慣づけが大切です。
面倒でなければ好みのものを使って大丈夫ですが、面倒臭がりの自覚がある方は泡タイプが無難と言えます。
化粧水で肌の水分補給をおこなう
洗顔後、顔の水分をふき取ったら、化粧水で肌の水分を補給します。
これにより肌の乾燥を予防し、もっちりと化粧ノリの良い肌になります。
化粧水はまず手に出し、手のひらを使って顔全体に馴染ませてください。
顔のくぼみや鼻のまわりなど、細かい部分も忘れずにつけていきます。
顔全体に馴染んだら、最後は顔を手で包み、パックをするように押し込んでいきます。
肌の表面がしっとりしてきたら完成です。
乳液で潤いを閉じ込める
化粧水が終わったら、乳液で肌のうるおいを閉じ込めます。
乳液は、補給した肌の水分が乾燥してしまわないよう、バリアをつくりフタをする役目です。
乳液の塗り方は化粧水とほぼ同じ。
優しく顔全体になじませてください。
一回で使用する量は、だいたい10円玉大が目安です。
2.肌をきれいに見せるベースメイク
スキンケアで肌のコンディションを整えたら、次に肌を綺麗に見せるためのベースメイクをおこないます。
ベースメイクは大きく「ファンデーション」「コンシーラー」「フェイスパウダー」の三段階に分かれます。
それぞれの詳しい手順を見ていきましょう。
化粧下地とファンデーションを塗る
ベースメイクの第一段階はファンデーションです。
なお、ファンデーションはいきなり肌にのせず、先に化粧下地を使用します。
化粧下地とは、肌へのカバー力を向上させ、化粧のノリをよくするクリームのことです。
まず、化粧下地を小豆一粒程度の量で出し、「ひたい」「鼻」「両頬」「あご」の五か所に置きます。
化粧下地は、内から外に向かって塗り広げていくのがポイントです。
化粧下地の次に、ファンデーションを塗っていきます。
ファンデーションには「パウダーファンデーション」「リキッドファンデーション」の代表的な二種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
パウダーファンデーション | 粉を押し固めた固形のファンデーション。皮脂を吸着するためテカりにくい。化粧直しにも使用できる。オイリー肌の人におすすめ。 |
リキッドファンデーション | 液体状のファンデーション。パウダーファンデーションと比べてカバー力が高い。仕上がりに艶がでやすい。乾燥肌の人におすすめ。 |
どちらを使用する場合も厚塗りにならないよう注意し、顔の中心から外に向かって広げるように塗っていきます。
顔の外側ほど薄くなるように意識して塗っていってください。
最後に両手で肌を包んで押し込むと、ファンデーションが密着し崩れにくくなります。
コンシーラーで気になるポイントをカバー
コンシーラーは、肌の特に気になるポイントに使用します。
ファンデーションだけではカバーしきれない部分に付けていきます。
シミやニキビのあとなどに使ってみてください。
コンシーラーを付けたあとは、指でトントンとぼかしてなじませましょう。
上からパウダーファンデーションを少量つけると仕上がりが綺麗になります。
くずれ防止にパウダーを使用
ベースメイクの仕上げとして、フェイスパウダーを使用します。
皮脂の浮きをおさえ、メイクが崩れるのを防いでくれます。
フェイスパウダーには「オークル」「ピンク」「ホワイト」など様々な種類がありますが、初めて使用する場合は失敗しにくい「色なし」がおすすめです。
ブラシやパフを使って、顔の内側から外側に薄く付けていってください。
3.細部を整えるポイントメイク
ベースメイクの次は、目や唇などのポイントメイクをおこないます。
ポイントメイクはかなりの種類があるので、ここでは初心者向けに基本となる三工程に絞って紹介します。
アイブロウできりっとした眉に
アイブロウとは、眉につける眉墨のことです。
アイブロウをのせることで、眉の輪郭がはっきりし、きりっと精悍な顔立ちに見せることができます。
アイブロウは筆でつけるタイプとペンシルタイプの二種類が代表的です。
眉の部位によって使い分けができるので、可能であれば両方用意してください。
アイブロウを使用するときは、眉毛の流れに沿って少しずつ描いていきます。
うまく描くコツは、部位ごとに色の濃淡を分けることです。
真ん中あたりは濃いめに、眉頭と眉尻は薄目に描くと自然な仕上がりになりますよ。
アイラインで瞳を大きく見せる
くっきりとした瞳を作るために使うのがアイラインです。
アイラインはまつ毛の根元部分に細く引いてください。
メイク初心者の方の場合、アイラインがまっすぐ引けずに線がガタガタになってしまうことがあります。
力を入れずにペンを短めに持ち、小指を顔について手を支えるように固定すると安定しますので試してみてください。
リップで唇に自然な発色を
リップクリームや口紅を使うと、唇の発色を良くできます。
口紅の色は基本的に好みで選んで大丈夫です。
ただ、メイクを内緒にしたい人や目立つ色に抵抗がある人には、ピンクやブラウン系のナチュラルなカラーをおすすめします。
赤やオレンジは目立ちやすいので控えた方が無難でしょう。
口紅を塗る際は、慣れないうちは直接塗ると厚塗りになりやすいです。
指や綿棒、リップブラシを使って少しずつのせていってください。
また「口紅はちょっと…」という人は、色のついていない保湿用のリップクリームでもOK。
唇に艶が出るだけでもずいぶん印象が変わりますよ。
メンズメイクをする際に注意したいこと
初めてメンズメイクをする場合、いくつか注意点があります。
きれいに見せるためのメイクで肌にダメージを負わないよう、気を付けるべきポイントをあらかじめ確認してみましょう。
メイクはかならずクレンジングで落とす
メイクを落とすときは、クレンジングを使ってください。
クレンジングには、メイクを落とすだけでなく、日中蓄積した脂性汚れを落とす効果があります。
クレンジングは、大きくオイルとクリームの二つのタイプがあり、おすすめできる人も違います。
自分に適したものを選んでみてください。
オイルタイプ | クリームタイプより洗浄力が強い。ウォータープルーフなど落ちにくいメイクにおすすめ。 |
クリームタイプ | オイルタイプと比較すると洗浄力は控え目。その分肌には優しいため敏感肌の人におすすめ。 |
なお、石鹸で落ちるタイプの化粧品のみを使用しているときは、洗顔料で普通に洗うだけで問題ない場合もあります。
化粧品は肌質に合ったものを選ぶ
スキンケア用品や化粧品は、基本的に自分の肌質に合ったものを選んでください。
人によってニキビや乾燥肌、敏感肌など抱える悩みは異なるため、一概にどれがおすすめとは言えないのです。
乾燥肌の人であれば保湿重視の製品を、オイリー肌の方であれば皮脂の浮きにくい商品を選ぶなど、工夫してみてください。
どれが合っているのか分からない場合、化粧品メーカーのチャートなども参考にできます。
まずは無理のない範囲から挑戦してみる
ここまで読んで「工程が多くて正直面倒臭い…」と感じた方もいるかもしれませんね。
今回は一通りの手順を解説しましたが、必ずしも全てやらなければいけない訳ではありません。
メイクは、何よりも楽しみながらおこなうのが重要です。
「アイラインが上手に引けない!」「口紅が悪目立ちする!」など、一部の失敗でメイクそのものを嫌いになっては本末転倒です。
まずは無理のない範囲で始めてみましょう。
「スキンケアだけ」「ベースメイクまで」というのもOKです。
慣れてきたら、少しずつ工程を増やしていきましょう。
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