冷え込みを感じる秋から春にかけて、コートを着て出勤する方も多いでしょう。
ビジネスカジュアルではどのようなコートを選べばよいかご存知でしょうか。
プライベート用のものを使い回されることも多いコートですが、ビジネスカジュアル用のものを持っておけばビジネスにふさわしい装いになりますよ。
この記事では、ビジネスカジュアルに適したコートの種類と選び方を紹介していきます。
コートの種類
「ビジネスカジュアル以前に、コートにどんな種類があるのかよく分からない」という方もいるでしょう。
こういった方向けに、コートの代表的な種類を6種紹介していきます。
トレンチコート
ウエストのベルトがトレードマークのロングコートがトレンチコートです。
もともとは第一次世界大戦中に開発された実用品で、襟裏のベルトやエポレット(肩章)などにその名残が見られます。
男女問わず人気の高いコートの一つで、秋冬の定番アイテムといえるでしょう。
カラーはベージュが比較的人気ですが、黒やグレーなどのバリエーションも見られます。
ダッフルコート
ダッフルコートは、ボタンではなくトグルで前を閉じるようになっています。
厚手の生地と大きなフードが特徴的なデザインで、寒い季節は若い世代を中心に着用する方が増加するコートです。
もとは漁師や海軍士官など、海の男の仕事着として生まれたと言われています。
カジュアルファッションでコートを選ぶ際、選択肢に入るアイテムです。
チェスターコート
テーラードジャケットの裾を伸ばしたようなデザインが特徴的なのがチェスターコートです。
「チェスターフィールド伯爵」が着たことから流行し始め、この名がついたと言われています。
シンプルかつスマートなデザインがスーツスタイルと相性がよく、外出の多いビジネスマンから厚い支持を受けています。
ステンカラーコート
チェスターコートに並びスーツと相性が良いのがステンカラーコートです。
前開きでも前閉じでも着用でき、比較的ゆったりと着られるのがポイントです。
ステンカラーコートの襟には小顔効果があり、顔周りをすっきりと見せてくれます。
シンプルなデザインで他のアイテムと合わせやすいことから、ビジネスからカジュアルまでさまざまな場面で活躍できます。
モッズコート
モスグリーンの生地にフードがついている、という印象が強いコートがモッズコートです。
映画『踊る大捜査線』で、主人公の青島刑事が着用していた、といえばイメージしやすいでしょうか。
製造当初は米国陸軍で使用されていた軍用衣服で、丈夫で実用に優れています。
フードにファーがついたデザインのものが一般的です。
カラーはモスグリーンが多数派ですが、黒やグレーなども販売されています。
ダウンジャケット
ダウンジャケットは、カジュアル用のアウターとして高い防寒性能を誇るアイテムです。
ナイロン素材のものが多く、生地にダウン(羽毛)を詰め込むことで、冬の寒さを通さない防寒性を実現しました。
防寒着として非常に人気な反面、モコモコとしたシルエットになりやすく、ややコーディネートが難しい一面もあります。
ピーコート
ピーコ―トは、襟が前で重なるデザインのダブルコートの一種です。
厚手のウールを原料としていることから吸湿と保温に優れており、秋冬の快適なお出かけには欠かせません。
デザインがシンプルですっきりとした印象を与えることから、ビジネススタイルでも着用できます。
ショート丈のものが一般的ですがロング丈のものも販売されています。
ビジネスカジュアルに適したコート
ビジネスカジュアルをどのように定義するかは、職場のルールや業界、TPOによって異なります。
ルールが明文化されていない場合もあるため、服選びで悩む方もいるでしょう。
無難な装いにすることを重視した場合、適したコートはどのようなものなのでしょうか。
仕事着として浮かないコート選びを考えてみましょう。
ビジネスカジュアルに適した色
ビジネスカジュアルで着用するのであれば、派手な色や明るすぎる色は相応しくないとされることが多いです。
明るい赤や青、ピンクなどは基本的にはNGです。
裏地に柄が入ったものも控えた方がよいでしょう。
無難にまとめるのであれば、黒やグレー、ネイビーなど、落ち着いた色のものを選ぶことをおすすめします。
ビジネスカジュアルに適したタイプ
ビジネスカジュアルで着用するコートには、以下の4種類をおすすめします。
【ビジネスカジュアルにおすすめのコート】
- トレンチコート
- チェスターコート
- ステンカラーコート
- ピーコート
いずれも襟付きでドレッシーな印象を与えるアイテムのため、スーツと相性が良いコートです。
オフィスへの通勤から客先への訪問まで幅広く利用できます。
なお、ここに挙げていないからといって他のコートを着用してはいけないわけではありません。
あくまで安全第一で「浮かないコーディネートにするなら」という面からおすすめしています。
職場で明確に服装規定がある場合はそちらを優先しましょう。
ビジネスカジュアルに適した素材
コートの素材は種類ごとにおおむね決まっていますので、基本的には種類を優先して服選びをして問題ありません。
ビジネスカジュアル用のコートにはどのような素材が使用されているのか、有名なものを3種確認してみましょう。
ウール
セーターなどでもおなじみのウールは、秋から冬にかけて定番の素材です。
羊の毛を原料としており、保温・吸湿効果があります。
羊以外の獣毛で作った生地も広義のウールに該当しますが、そちらは「アンゴラ」「キャメル」など種類に応じて呼び分けられるのが一般的です。
価格は素材のグレードに応じて異なり、上質なものは手触りの良さと上品な光沢があります。
メルトン
メルトンも、高い保温性があり冬場に重宝される生地の一つです。
コットンやウールなどを押し固めフェルト化したもので、水に強いという特徴があります。
毛玉防止のブラッシングが必要など、綺麗に維持するのに少々手間がかかりますが、多くのユーザーに愛されている素材です。
ギャバジン
トレンチコートの素材としてよく見られるのがギャバジンです。
素材には綿やウール、またこれらの混紡素材などが見られます。
ギャバジンは製造過程できつめの綾織りに織り上げられているため、目が細かい点が特徴です。
仕事着として生まれたことから丈夫で撥水性があるなど実用性に富み、お手入れの手間も少なく済むなど多くのメリットがあります。
ビジネスシーンにNGなコート
職場に着用していくことを前提とするのであれば、デザインのカジュアルなコートは避けた方が無難です。
前述のコートの種類の中では、ダッフルコートやモッズコート、ダウンジャケットはNGとされることが多いでしょう。
また、毛皮素材のものなども、職場に着ていくには少々ゴージャスすぎるきらいがあります。
これらのアイテムはプライベートで楽しむことにし、ビジネスシーンでは「浮かないファッション」を目標にコートを選びましょう。
まとめ
秋から春にかけての季節は、職場にもコートを着ていく方は多いでしょう。
うっかり職場で浮いてしまわないよう、TPOにあったものを選びましょう。
まずはコートの種類ごとの向き・不向きを知るために一般的なものを頭に入れておくことをおすすめします。
ビジネス向きであれば「トレンチコート」「チェスターコート」「ステンカラーコート」「ピーコート」のいずれかから、落ち着いたカラーのものを選ぶと失敗しにくいでしょう。
分からない場合はお店で相談するのも一つの方法です。
職場にあったコートを選んでみてください。
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