ひと口に「シャツ」といっても、その種類は非常に多様です。どれを選べばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではメンズシャツの選び方で迷っている方向けに、シャツの種類と選び方、ダサく見えないためのサイズの計測方法を紹介します。シャツ選びで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
そもそもシャツとは何か?
シャツについて解説する前に、そもそも「シャツ」とはどのようなアイテムを指すのでしょうか?
Tシャツ?
ワイシャツ?
シャツという名称が付くアイテムは実はたくさんあります。
ですが一般的にアパレル業界では「Tシャツ」と「シャツ」は別アイテムで分けられており、Tシャツはシャツに含まれません。
単に「シャツ」と呼ばれるアイテムは一般的に前開きのボタンタイプのトップスを指し、Tシャツのような頭から被るタイプの服(プルオーバーと言います)は「カットソー」というカテゴリに分類されます。
下の画像が「シャツ」と呼ばれるトップスです。
逆に下の画像のようなアイテムは、Tシャツやポロシャツ(襟とボタンが付いているプルオーバータイプの服)と呼ばれるアイテムで、「シャツ」というカテゴリでは除外されることがほとんどです。
ボタン付きの前開きタイプのトップスで「シャツ」と呼ばれるアイテムの中にも更に細かく種類がわかれています。
本ページでは「シャツ」の種類と選び方を詳しく解説します。
市販されているシャツの代表6種
まずは、シャツを選ぶうえで押さえておきたい代表種を5つ紹介します。ぜひどれが好みか考えながら読んでみてください。
ドレスシャツ(ワイシャツ)
ドレスシャツ(ワイシャツ)は、スーツの下に着用するシャツのことです。
ビジネスシーンではネクタイとあわせて着用することが多くなります。白や青、薄いグレーなどデザインにバリエーションがあり、仕事着を自分好みの装いにコーディネートできるのが魅力です。おもにフォーマルやビジネス場面で活躍します。
ちなみにワイシャツの「ワイ」は「White(ホワイト)」から着ているそうで、ワイシャツは本来は「白いシャツ」を指しますが、少なくとも現代は白以外でもワイシャツと呼ぶのが一般的ですね。
ただ「ワイシャツ」はスーツに合わせるための正装のものを指すことが一般的で、私服で着るカジュアルなシャツを「ワイシャツ」と呼ぶことはありません。
ワークシャツ
ワークシャツは、もともとはアメリカの労働者階級が着用していた作業着で、労働用の衣服です。
作業着だった頃の名残で丈夫な素材で出来ていたり、胸にポケットがついているなど実用性が高い点が特徴です。
モスグリーンやネイビー、グレーなどのカラーレパートリーがあります。起源が作業着なのでホワイトなど汚れが目立ちやすいカラーはそれほど多くない印象です。
デザインによって、前を閉じることできちんと感を出せるものから、ストリート系のラフなファッションまでカバーできるものまで様々です。
チェックシャツ(フランネルシャツ)
若い世代に大人気のチェックシャツは、おもに前開きの襟付きで、フランネル(平織の起毛生地)素材のシャツを指します。単に「ネルシャツ」と呼ばれることもありますね。
肌触りがよく温かいため、日本では秋口から着用者が増加する製品です。
カジュアルシャツとして非常に有名ですが、体に合っていないとダサく見えやすい服装でもあります。なお、フランネルシャツ事態はチェックでないものも多く、この場合はチェックシャツとは別個に扱われます。
オックスフォードシャツ
シャツのなかでも、オックスフォードクロスを素材にしているものは、オックスフォードシャツと呼ばれます。
一般的な素材のワイシャツと比較してやや厚みがあり、シワになりにくい点が特徴です。
通気性がよくスポーツウェアにも使われることから実用性の高い生地なのですが、着用すると通常のワイシャツよりラフな印象になりやすいです。
また、ボタンダウン(襟元に小さいボタンがあるタイプのもの)のシャツに仕立てられることも多いため、フォーマルな場やビジネスには向かないこともあります。
ミリタリーシャツ
ミリタリーシャツは、軍隊での着用を前提に生まれたシャツで、ワークシャツの一種と考えられています。
ワークシャツに近いシンプルなデザインのものから、軍隊時代の名残のエポーレット(肩章)やエンブレムなどの装飾のあるものまでさまざま。好みのデザインを選べるのも楽しいアイテムです。
Tシャツ
襟無しの前閉じタイプのシャツで、頭から被って着用するものをTシャツと呼びます。
本来は男性用肌着でしたが、現在は普段着として着用されることが増え、デザインやカラーも多様です。カジュアルファッションの代表ともいえるアイテムで、一つは持っている方も多いでしょう。
一枚で着ることができる一方、アウターと合わせた着用も可能な万能選手です。
上述した通りTシャツは一般的に「シャツ」のカテゴリの中に入りません。
シャツの選び方
店舗にシャツを買いに行く際、どのような基準で選べばよいのでしょうか。場面別にシャツの購入時の選び方を考えてみましょう。
カジュアルシャツはサイズの合った落ち着いたカラーのシャツが無難
好みにもよるのですが、ファッション初心者がカジュアルシャツを選ぶ場合、落ち着いたカラーのものが使いやすくおすすめです。
たとえば白やグレー、ネイビーなどが挙げられます。また、ビジネスかカジュアルかに関わらず、シャツはサイズ感が命です。体に合ったものを選ぶのがおしゃれの第一歩と言っても過言ではありません。シャツのサイズ計測については後程詳細を解説します。
ビジネスシーンで着るワイシャツの選び方
ビジネススタイルのワイシャツを選ぶ場合、色やデザインがカジュアルすぎるものは適しません。ワイシャツには黄色やピンク、黒などのカラーもあるのですが、ビジネススタイルでは控えるのが無難です。白や薄い水色、ごく細いグレーストライプなど標準的なデザインのものにとどめておきましょう。
ネクタイの有無でシャツの襟を選ぶ
ワイシャツ選びでは、ネクタイの有無から襟の形状で選ぶこともできます。ワイシャツの襟の型は非常に多く存在しますが、ネクタイと相性が良いメジャーな襟型だと以下の3種が代表的です。
レギュラーカラー | 一般的な角度に開いた襟。 最も標準的なデザインでビジネス・フォーマルともに着用できる。 |
ワイドカラー | レギュラーカラーより襟の開きが大きい襟型。 首元がすっきりし、ネクタイとの相性も良好。 |
ホリゾンタルカラー | 襟が水平に開いたデザインの襟型。 襟が小さくすっきりと見え、ネクタイを着用すると襟のシルエットが整って見える |
ワイシャツをカジュアルシーンで着るのはアリ?
ワイシャツはカラーリングやデザインが多く用意されており、カジュアルシーンで違和感なく着用できる製品も多いです。テーラードジャケットと組み合わせることで、カジュアルな装いでも活躍できます。一点注意したいのが、カジュアルシーンで着るワイシャツはスーツとセットになっていないものにするという点。スーツ用のワイシャツはスーツと合わせることを前提に作られており、単体で他のアイテムと合わせるとバランスが悪く見えることも。特に裾だしファッションでは裾が致命的に長くなる場合もあるため注意してください。
シャツはサイズ感が命!サイズの測り方は?
シャツを格好よく着こなすには、何よりもサイズ感が命です。体に合っていないシャツは「ダサ見え」の元なので注意しましょう。ここでは、シャツのサイズと計測方法を紹介します。
抑えておきたいシャツの3つのサイズ
シャツのサイズで特に重要なのは以下の三種類のサイズです。
【裄丈(ゆきたけ)】
肩幅と腕の長さを示すサイズ。シャツの袖の長さに影響する。長すぎると指が隠れ「萌え袖」状態になってしまうため注意が必要。実寸より2~3センチ長いくらいがジャストサイズ。
【首回り】
首回りの余裕に影響するサイズ。ボタンを一番上まで止めたときに指二本分のゆとりがあるサイズが適正。サイズとしては実寸プラス1cmから3cm程度。
【身幅】
胴回り(チェスト)のサイズ。着用時の動きやすさに関係する。実寸より15cmから20cm大きいものがジャストサイズ。首回りに対応した身幅が設定されており、身幅の記載がない製品も多い。
自分のサイズを測る方法
自分の体のサイズを計測したい場合、各サイズは以下のように計測します。
裄丈:肩の起点(首の付け根の中心)から肩の骨を経由し手首の骨の中心までを測る
首回り:のどぼとけの下にメジャーをまわして測る
身幅:両脇のすぐ下にメジャーをまわして測る
お店で測ってもらうのもOK
シャツの各サイズは前述のように自分で計測することもできますが、誤差が出そうで不安な場合はお店で測ってもらうこともできます。ワイシャツを取り扱っているお店なら計測してもらえますので、店舗スタッフに頼んでしまいましょう。
シャツの特徴を理解しおしゃれに着こなす
ご紹介したように、シャツは種類が多く、それぞれに特徴があります。これらを理解したうえで製品を選ぶことで、自分にあったものが見つかりやすくなります。シャツのデザインやカラーはさまざまで、好みのものを選ぶのも楽しいポイント。ただ、ファッション初心者の方は、最初は無難で合わせやすいデザインのものを選ぶのがおすすめです。慣れてきたら自分の好みに寄せたシャツ選びをしてみましょう。
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