パパ活はパパ活アプリの登場によって一気に普及し、若い女性にとってはもはや怪しげなものでも黙ってやるものでもない、かなり市民権を得た活動となりつつあります。
最も有名なパパ活向けアプリ、ペイターズの累計登録者数はおおよそ200万にとも言われ、これはB’zの最も売れたシングル、『愛のままにわがままに、僕は君だけを傷つけない』の売上枚数に匹敵し、なかやまきんに君のYou Tubeチャンネル、『ザ・きんにくTV』のチャンネル登録者数と同等となります。
それが多いのかどうかという話はありますが・・・
体感的に20代女性のおおよそ10人に1人くらいがパパ活経験があり、女性に聞けば友人に1人くらいパパ活をしている子がいる。くらいには普及しているようです。基本的にはあまり良くは思っていないようですが。
そんなパパ活ですが、本ページ前半では女性が既婚者男性とパパ活するリスクについて、後半は既婚者の男性に向けて、「既婚者男性がパパ活をする上で考慮すべきリスクと安全性」について解説します。
パパ活をする男性の既婚者比率は、信頼できるデータがなく明らかになっていませんが、少なくとも7割は超えていると考えます。
なぜなら40代以上の男性の既婚率は6~7割となっており、パパ活はある程度経済的な余裕がある人に限定されるからです。
ペイターズなどのパパ活のアプリで男性ユーザーを確認すると、年齢層は20代~70代くらいまで幅広い層がいることがわかりますが、ボリュームゾーンはやはり30代後半~50代くらいで、平均年齢はおそらく45歳くらいになると思います。
未婚率が上がっているとは言っても、その年齢層の婚姻率は決して低くなく、未婚は全体で3割程度となります。
また、統計的に所得の低い人ほど婚姻率が下がる傾向にあり、上述した通り経済的にある程度余裕が必要なパパ活は、やはり既婚者が多い要因につながっていると考えます。
女性が既婚者男性とパパ活するリスク
上述した通り、パパ活をする男性の大半は既婚者ですが、パパ活を行う女性は若年層が多いということもあって未婚率が高いと考えます。
- 男性→既婚者
- 女性→独身
という構図が一番多いと思います。
このケースにおいて未婚の女性はどういったリスクがあるのでしょうか?
結論から言うと、
「既婚であることを知らなければ女性は慰謝料などのトラブルに巻き込まれる心配はない」
「既婚者と知りつつ肉体関係を持つとバレたときに慰謝料請求される可能性が若干ある」
ということになります。
既婚であることを知らない前提でいる方が安全です
既婚者とパパ活を行う上で最も恐れる危険性は、「パパ活相手の妻(及び家族)にバレること」です。
ですがこの際、相手が結婚しているという事実を知らなければ家族バレようが妻から連絡がきて「訴える」と言われようが、法的には全く問題なく、慰謝料などを取られる心配もありません。
日本は自由恋愛の国なので、少なくとも独身同士であれば年齢が何歳離れていても罪に問われることはありません。
交際相手が既婚者であることを知らず、かつ、既婚者でないと信じたことに不注意(過失)がなかった場合には、不倫・不貞慰謝料を支払う義務は発生しません。慰謝料請求の根拠となる民法709条・710条では、不倫・不貞慰謝料の請求が認められるためには、相手方に故意・過失があることが必要とされているためです。
弁護士法人さくら北総法律事務所より抜粋
そのため、客観的に見て明らかに既婚者と知り得た場合や、既婚者であるということを知っていた証拠でも出て来ない限り、慰謝料などの請求義務が発生することはないのです。
そもそも不貞行為が認められるのは原則として肉体関係にあることが前提(詳しくは後述)で、それがなければ全く問題になりません。
相手に既婚者であることを開示された場合
相手に既婚者であることを開示されてしまった場合や、何らかの形で相手が既婚者であることを知ってしまった場合、この状態で肉体関係を持つと訴えられた際に不倫・不貞慰謝料の請求が認められる可能性が出てきます。
といっても実はこの「不倫・不貞慰謝料の請求」が認められるのは(相手の妻からすると)結構大変です。
というのも以下2点、
- 夫が不貞行為を行っている客観的証拠
- 不倫相手の女性が既婚者であることを知っている客観的証拠
を抑える必要があるからです。
これは個人の力では簡単なことではなく、興信所(探偵)を雇って、弁護士を雇う必要があります。
そのため、実は多くのケースにおいて訴訟を起こす金銭的メリットが少ないため、浮気を原因とする慰謝料請求というのは意外なほどに少ないのです。
少し古いですが、茨城県探偵興信所の資料によると、平成3年~平成28年のおおよそ25年間で高額な慰謝料請求の判例が出たケースは27件、つまり年間1件程度となっています。
全体的な件数を見ても最も多い平成25年で年間110件程度(男女の合計)であり、これは交通事故の年間死者数(約3000人)よりはるかに少ない数字です。
つまり、既婚者であることを知りつつ、肉体関係を持つという最もリスクの高い状態であっても、慰謝料が請求されるというリスクについては極めて低いんですよね。
既婚者男性がパパ活をするリスク
ここからは既婚者男性がパパ活をするリスクについて解説します。
まずパパ活において最も留意していたいことはやはり「不貞行為にあたるかどうか」というところですよね。
不貞行為がもし妻にバレれば離婚や慰謝料につながる可能性が出てきます。
しかしまず始めにお伝えしておきたいことは、
「パパ活そのものは不倫(不貞行為)に当たる可能性は極めて低い」
ということです。
これは単純にいわゆる妻に訴えられる可能性のある「不貞行為」は原則、他の異性との肉体関係を伴った場合(またはそれと同等の関係)に限られると数多くの弁護士が結論づけているためです。
不貞行為とは、夫婦・婚約・内縁関係にある男女のどちらかが、配偶者以外の異性と自由意志で肉体関係を持つ「貞操義務違反」とされており、法律上は民法第770条第1項に規定された、法定離婚事由として認められる離婚原因のひとつです。
離婚弁護士ナビ(東京スタートアップ法律事務所 監修)
不貞行為とは、一般的に、配偶者のある者が、配偶者以外の異性と自由な意思で性行為・肉体関係を持つことをいうと解されています。
アディーレ法律事務所
性行為・肉体関係まではいかなくても、性的に密接な関係(一緒に風呂に入る、愛撫をするなどの性交類似行為)をもつことも、不貞行為に含まれます。
裁判例によれば、性行為・肉体関係がなくても、婚姻関係を破綻に至らせるような異性との交流も、不貞行為にあたる場合がありますが、2人きりのデートや一緒に食事に行く、手をつなぐという行為だけでは、基本的に不貞行為とはなりません。
では不貞という言葉、いったい何を意味するのでしょうか?硬い言い方をすると、不貞行為とは「配偶者のある者が、その自由意志に基づいて配偶者以外の者と性的関係を持つこと」。つまり、下半身が絡んでいるかどうかが、離婚の現場で不貞行為と認められるかどうかの境い目になります。
離婚弁護士相談広場(弁護士法人アクロピース監修)
キス、手つなぎ、腕組みも不貞行為に当たらない
パパ活でどこまでするか?
という問題は発生してきますが、専門サイト(弁護士事務所運営のサイト)によると、基本的にキスや手つなぎ、腕組みくらいでは不貞行為に当たらず、たとえ妻が訴えたとしても不貞行為は認められない、つまり不倫は認められないようです。
腕組みや手つなぎはともかく、キスまでは大丈夫というのは少し意外ですね。
「不貞行為に当たらないから問題ない」
というわけにはいきませんが、少なくともが
っつり肉体関係を持たない限り、それを理由に妻は一方的に離婚することはできませんし、夫や愛人(この場合パパ活相手だから娘?)から慰謝料を取ったりもできないようです。それについては一安心ですね。
不貞行為以外のパパ活をする4つのリスク
ここまで「パパ活そのものは不貞行為に当たらない」ということを解説してきました。
しかしパパ活にはそれ以外にも主に以下の3つのリスクがあります。
- 不貞行為に当たらなくてもバレて家庭崩壊するリスク
- のめり込んで金銭を失うリスク
- 愛人(娘?)が暴走するリスク
- 詐欺や恐喝などの被害に遭うリスク
パパ活バレは普通の浮気よりも崩壊リスクが高い
あくまで主観ですが、一般的な浮気は仮に嫁バレしても即家庭崩壊につながるケースはそれほど多くありません。
というのも、女性は浮気されると激しい憤りを感じ、怒りを感じ、悲しみを覚えますが、唯一「夫が魅力的である」というプラスの感情も生まれるからです。
トータルで言えば激しいマイナス評価ですが、他の女性が異性として夫を選んだというのは、妻からしても多少のプラス評価があるわけです。
しかしパパ活の場合、女性に金銭を与えてお付き合いしてもらっているわけですから、女性からの評価はだだ下がりです。妻からは家の金をどこぞの女に使っているわけなので、怒り心頭。
これを避けるために口が避けても、最悪浮気がバレても「パパ活でした」とは言ってはいけません。
のめり込んで金銭を失うリスク
これは言わずとも・・・という話ですが、パパ活をする男性は恋愛経験が少ないことも多く、若くて魅力的な女性にハマってしまうケースは少なくないでしょう。
キャバクラなどの水商売にも言えることですが、お金の遣いすぎには十分注意したいです。
パパ活は素人が行う水商売と同じですからね。
愛人(娘?)が暴走するリスク
逆に相手にのめり込まれて、愛人が暴走してしまう可能性にも注意しておきましょう。
パパ活慣れしている女性や水商売上がりの女性なら良いですが、なんとなく流行っているからという理由で参入してきた若い女性の中には、パパにハマってしまうこともあるようです。
これを放置して精神的に追い詰めてしまうと、通常の恋愛のように暴走してしまう可能性があります。
可能性としてはそれほど高くありませんが、コントロールができない問題なので、相手の見極めは必要ですね。
詐欺や恐喝などの被害に遭うリスク
特にマッチングアプリではロマンス詐欺やぼったくりバーへの誘導の事例が少なくありません。
これに関してはパパ活に限った問題ではありませんが、パパ活の場合「危険な女性アカウントかどうか見分けがつきにくい」という問題があります。
というのも他の婚活アプリや恋活アプリでは、20代のかわいい女性が40代の男性に積極的に絡んでくることはほぼないため、「そういう女性は怪しい」と感づくことができますが、パパ活アプリではそれがザラなので、危ないアカウントかどうかわかりづらいです。
会う前にメッセージを重ねて慎重に判断する必要があります。
家計を握られていなければバレるリスクは低い
これまでパパ活をすることで起こりうるリスク、危険性について解説してきました。
とは言っても、実際のところ、既婚者がパパ活をしてもバレるケースはそれほど多くないと考えます。程度で言えばキャバクラに通っているようなものですね。
ただ、ある程度まとまった出費が必要なため、妻に家計を牛耳られているお小遣い制の家庭では難しいと思います。
アプリを使う場合、そもそもアプリの利用料が必要で、これがそこそこ高額です。
加えてパパ活はどこの誰が始めに言いだしたのかわかりませんが、一般的に以下の金額が相場となっています。
お茶、顔合わせ | 5,000円~ ※無料の場合もある |
食事 | 10,000円~ |
デート(約半日) 買い物、ドライブなど | 20,000円~ |
身体の関係 | 30,000円~ |
お互いの目的にもよりますが、顔合わせと肉体関係があれば、少なくとも35,000円くらいは掛かります。最もこれはかなり安価なケースで、実際はもっと要求されることが多いでしょう。
3万円、5万円を自由に使える家庭なら問題ありませんが、お小遣い制の家庭の場合、これを黙って捻出するのは難しいと思います。
アプリではなくWeb版を活用して嫁バレを防止しよう
既婚男性でパパ活をしてみたいと考える方は多いと思います。
ペイターズを始め、多くのパパ活アプリは既婚者の利用を禁止しておらず、むしろ内心では大歓迎でしょう。
ただ、利用する際はスマホのアプリよりもバレにくいWeb版の活用をおすすめします。
アプリは画面に表示されますし、通知を切らないと表示されますし、良いことがありません。
ペイターズ、シュガーダディ、ラブアンなどそれぞれウェブからのログインができるので、スマホからでもウェブ版の利用をおすすめします。
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